奨学金の「申請理由」をどう書けばいいか悩んでいる、あるいはこれまでの申請では適当に書いてしまっていたという人はいませんか?
このように奨学金の申請理由の書き方を知りたいというあなたのために、奨学金に採用される確率を上げる申請理由の書き方と申請理由の重要性を解説します。
申請理由では、あなたの過去、現在、未来の環境を改めて見直し、「経済困難さをいかにうまく伝えられるか?」が採択に近づけるための鍵になります。
ここで紹介するのは、地方大学に通っていた平凡学生の私が、学部・修士・博士課程全てにおいて給付型奨学金を勝ち取った、多くの大学生/大学院生に適用できるノウハウです。
本記事を読むことで、テンプレートをもとにした、あなたの家庭事情に合った申請理由の書き方がわかるようになりますよ。
給付型奨学金は、多くの大学生/大学院生が獲得するチャンスのある「大学生だからこそ」利用可能な金銭獲得制度の一つです
奨学金申請における申請書(小論文・作文)の重要性

奨学金の申請書では、「申請理由」をはじめとした作文を提出することが要求されます。
文字数としては1テーマ300~800字程度で指定されていることが多いです。
これまで私は多くの人の奨学金申請書を見てきましたが、この作文の出来栄えによって採用の可能性が大きく変わると感じています。
どんな文章だと高く評価してもらえるんでしょうか?
奨学金の申請書では、主に以下の4点を押さえた文章を作ることができれば、採用の確率を高めることができます。
- あなたの持っている将来の夢・想い
- 勉学や研究を続けたいという強い意志
- 経済的に困窮している理由(特に未来の環境変化やこれ以上収入を増やせない理由)
- 『財団が求める人物像』に合わせた経験や想いを入れ込む
まず第一に意識しておくべきことは、奨学金財団はただ単に貧乏な学生にお金を渡したいわけではないということです。
このような将来有望な学生に対し経済的な支援をするのが奨学金財団の目的になります。
ひたすらお金が無いことをアピールしたり、逆に自分のやりたいことばかり語りすぎている申請書も見てきましたが、やはりこのような申請書ではなかなか書類審査を通過できていませんでした。
「経済的な困窮さ」を伝えるのにもコツがあります。
経済的理由で伝えるべきは、源泉徴収票などの証明書では分からない事情です。
未来の事情や、改善が見込めない理由、自分自身の意思などは、証明書では判断することができないけれど審査側は必ず考慮すべき事情です。
このような「証明書に載らない事情」をしっかりと伝えるためにも、ポイントを押さえた作文が大変重要になるのです。
逆に言えば「申請理由」で現状の収入の話だけをしてもあまり意味がないということですね
これまでは良くない申請理由を書いてしまっていました…
それでは、具体的な「申請理由」の書き方を、テンプレートを見ながら確認していきましょう。
奨学金の申請理由テンプレート

それでは奨学金申請における「申請理由」の例文を、テンプレートをもとにくわしく解説していきます。
おおまかな全体像は以下のとおりです。
これらの4項目をあなたに合った内容に書き換えることで、説得力のある申請理由が出来上がりますよ。
【注意!】『財団が求める人物像』を個別に押さえることが最重要
これから奨学金申請理由のテンプレートを紹介していきますが、ここでは前章で紹介したポイントのうち、
④『財団が求める人物像』に合わせた経験や想いを入れ込む
は考慮したものにはなっていません。
財団ごとに大きく異なるので、テンプレートには落とし込めませんよね
しかし実は、『財団が求める人物像』を押さえることが採用確率をグッと高めるために最も重要だったりします。
私はこれまで複数の給付型奨学金や研究費を獲得してきましたが、それらの申請では必ず『財団が求める人物像』を押さえることを強く意識していました
一番重要視していたポイントなので、本サイトで解説しきれないのが残念なのですが、その代わりに奨学金申請書添削サービスにおいて個別に作文修正・アドバイスをおこなっています。

依頼者様の状況を詳しくヒアリングした上で、私自身が奨学金募集要項を読み込み、文章の修正やリライト、アドバイスをおこないます。
- ゼッタイにこの奨学金を勝ち取りたい!
- GPAは低いけど、少しでも採用確率を上げたい!
このような強い希望を持っている人は、奨学金添削サービスの詳細情報を確認し、ぜひ利用を検討してみてください。
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構成①:現在の家計状況(家族構成、収入源、困窮度)
それでは、具体的に「申請理由」のテンプレートを見ていきましょう。
- 現在の家計状況(家族構成、収入源、困窮度)
- 未来の家計状況(進学、退職など)
- 収入増加が見込めない理由
- 勉学や研究に対する強い意志
最初の出だしでは、現在の家計状況を簡単に説明しましょう。
あなたが現在大学2年生以上の在学生である場合を想定し、具体的な例文を紹介していきます。
私の世帯は、祖母、父、母、妹、弟、私の6人家族です。
現在は、会社員である父の給料と私のアルバイト収入のみで生活しております。
持ち家のローンや祖母の介護費用、3人の学生の学費などの出費が大きく、現在の収入では家族6人の生活を支えることが非常に難しい状況となっています。
この例文のように、
・簡単な家族構成
・現在の全ての収入源
・現在の家計状況が苦しい事情
を順に説明することで、審査担当者に「現状でも大学に通うための出費が重荷になっている」と思わせることができます。
特に、所得証明書や住民票などの証明書では見えてこない「高額かつ継続的な出費」を伝えることが効果的です。
審査の際は、各個人の世帯収入から一般的な家計支出額を差し引いて経済困窮度を評価します。
あなたの家族が一般的な家庭以上に必要な支出があることを伝えないと、困窮度を低く見積もられてしまい採用確率が下がってしまうのです。
証明書では見えない「高額かつ継続的な支出」の例をいくつか挙げておきます。
現在の家計状況を適切に伝え、審査員に大学経費が重荷になっていることをアピールしましょう。
構成②:未来の家計状況変化(進学、退職など)
- 現在の家計状況(家族構成、収入源、困窮度)
- 未来の家計状況(進学、退職など)
- 収入増加が見込めない理由
- 勉学や研究に対する強い意志
次に、未来の家計状況について考えられる変化を伝えましょう。
具体例は以下のようになります。
そのような困窮状況に加え、次年度は妹が高校に、弟が中学にそれぞれ入学するため、さらに家計状況が苦しくなる見込みです。
未来の家計状況も証明書からはなかなか見えてきません。
そこで、未来の出費増加もしくは収入減少を申請理由の中で明確に訴えることで、既に印象づけている経済困窮度をさらに強化することができます。
証明書では見えない「未来の収支変化」の例をいくつか挙げておきます。
未来の収支変化を伝え、経済困窮度をさらに強く印象づけましょう。
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構成③:収入増加が見込めない理由
- 現在の家計状況(家族構成、収入源、困窮度)
- 未来の家計状況(進学、退職など)
- 収入増加が見込めない理由
- 勉学や研究に対する強い意志
現在から未来にかけて家計状況が苦しいことを訴えた上で、これ以上収入増加が見込めない理由を説明しましょう。
具体例は以下のようになります。
私のアルバイト勤務時間は月60時間を超えており、大学の授業やサークル活動を考えるとこれ以上勤務時間を増やすことは難しい状況です。また、母親も子育てや祖母の介護でパートに出ることが難しく、これ以上世帯収入を増やすことはできません。
基本的に「出費が多いのであれば収入を増やすべき」と審査員から思われると想定したほうがよいです。
このように思われることを想定した上で、どうしても収入増加が難しいことを先回りして説明しましょう。
これにより、審査員にも「学費免除などの経済支援の他には対策のしようがない状況である」と思わせることができます。
収入増加が難しい理由も「公的証明書からはわからない事情」ですね
証明書で見えない「収入増加が困難な理由」の例をいくつか挙げておきます。
構成④:勉学や研究に対する強い意思
- 現在の家計状況(家族構成、収入源、困窮度)
- 未来の家計状況(進学、退職など)
- 収入増加が見込めない理由
- 勉学や研究に対する強い意志
最後に、勉学や研究に対する強い意思をアピールしましょう。
具体例は以下のようになります。
私は、大学での学びをさらに深めるため、引き続き大学の授業や研究活動に一生懸命取り組みたいという強い気持ちがあります。大学生の本分となる学業がアルバイト時間増加等によって妨げられないよう、貴財団の2022年度〇〇奨学金を申請いたします。
以上、ご検討の程よろしくお願い致します。
ただ単に経済的に苦しいだけでは「奨学財団として」経済支援する理由としては弱いです。
奨学財団の目的の一つは、学生が学業に全力で取り組める環境を作ることです。
このようなストーリーで訴えることで、「あなたを奨学生として採用することで奨学財団の役割も果たせる」魅力的な提案だと思わせることができます。
これまでに説明した4つの例文に沿って、あなたに合った申請理由を作成してみましょう
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【大学生/大学院生】給付型奨学金獲得にチャレンジしよう!

最後に、奨学金申請へのモチベーションを高めるために、今一度給付型奨学金についておさらいしておきましょう。
本ブログでは、奨学金の中でも特に「給付型奨学金」へのチャレンジを強く推奨しています。
給付型奨学金とは、審査を通過した対象学生に1年間~最短修業年限の間、一定の金額を支給する修学支援制度です。
「給付型」という名称の通り、大学卒業後も返済する必要は一切ありません。

貰える金額は奨学金を支給している財団によって様々ですが、毎月2万円~20万円程度の範囲で支給されます。
大学に通って勉強や研究をしているだけで大きな金額が安定して得られるこの制度を利用しない理由はありませんよね。
少なくとも1つ以上は自分が対象となる給付型奨学金があるはずですので、本記事も参考にしながらあなたに合った奨学金を探してみてください。
自分に合った給付型奨学金が見つかったら、採用されるコツを押さえて申請書を作成してみましょう。
- 申請タイミングを逃さない
- 成績(GPA)を可能な範囲で上げておく
- 募集要項をしっかりと読む
- 応募理由は募集要項を肉付けするだけ
- 将来どんな人間になりたいかを熱弁する
- 複数の奨学金に応募する
給付型奨学金を獲得することができれば、以下のようなメリットを受けることができます。
- 無理なバイトをしなくて済む
- 朝型習慣を手に入れられる
- 日常生活を豊かにできる
- 成績(GPA)が向上する
- 多くの金銭獲得制度に採用されやすくなる
- 就職活動で優良企業から内定をもらえる
給付型奨学金は「大学生だからこそ」利用できる金銭獲得制度の中でも最も優れた制度です。
給付型奨学金をはじめとする金銭獲得制度を上手く活用して、充実した大学生活にしましょう。
\給付型奨学金や教科書高価売却など!/
【まとめ】ポイントを押さえた申請書で奨学金を勝ち取ろう!
本記事では、奨学金に採用される確率を上げる申請理由の書き方と申請理由の重要性を紹介してきました。
奨学金申請における「申請理由」は、所得証明書や住民票などの証明書では判断することができない経済事情をアピールするという重要な役割を果たします。
本記事で紹介したテンプレートをもとに、あなたの家庭事情にあわせた奨学金申請書を作成してみてください。
給付型奨学金についてさらに詳しく知りたいという人は、こちらの記事で採用されるためのコツをくわしく紹介していますので是非ご覧ください。
大学や大学院には、給付型奨学金の他にも授業料免除や奨学金返還免除など、様々な修学支援制度が充実しています。
このような大学生/大学院生だからこそ利用できる金銭獲得制度は積極的に活用していきたいですね。
● 大学生におすすめのお金の稼ぎ方【給付型奨学金が最強です】
これらの素晴らしい制度を有効活用して経済的な余裕が出てくると、勉強や研究、就職活動などにさらに集中して取り組むことができ、成果稼ぎの好循環を作ることができます。

「大学生だからこそ」利用できるサービスや制度を有効活用して、充実した大学生活にしていきましょう。
以上で、奨学金に採用される確率を上げる申請理由の書き方の解説は終わりです。
ご不明点等有りましたら、お気軽にツイッター「@Washimaru_UNIV」までご質問ください。
お疲れ様でした!
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