こんにちは、わしまるです!
わしまる大学では、地方国立大学や中堅私立大学の立場を上手く使い倒し「スキル・お金・業績」の3つの成果物を得る術について情報発信をしています。
難関大学は内部での競争が熾烈だから、意外と地方国立大学や私立大学のほうが楽に成果を稼ぐことができることもあるんだ
今回はそんな3つの成果物のうち、研究室で上手く立ち回るための「マニュアル作成」の重要性についてお伝えしようと思います。
こんな風に、研究室においてマニュアル作成に力を入れる重要性をイマイチ理解していないという人は多いと思います。
そんな方々のために、本記事ではマニュアル作成が自分自身にとって具体的にどのようなところに役に立つのかをまとめていきたいと思います!
後輩指導にかかる時間を圧倒的に減らせる
まずなんと言っても、後輩指導にかかる時間を大幅に減らせることがマニュアル作成の最大の利点です。
全くマニュアルがない状態で、装置の使用方法を指導することを考えてみて下さい。
- 一つの事柄を教えた時に後輩がメモするのを待つ時間のムダ
- 自分が一つずつ操作方法や注意点を漏れなく思い出す労力のムダ
- 後輩の操作が完璧になるまで細かく指導する時間のムダ
- 毎年全く同じことを教える時間・労力のムダ
細かなものはまだまだありますが、これだけでもかなりムダな時間や労力があることが分かっていただけるかと思います。
一度細かな注意点まで含めたマニュアルを作っておけば、それを使うことで複数人への指導も確実かつ短時間に行なうことができます。
また、そのマニュアルを使うことでその後輩が1年後に次の後輩へ指導する際も短時間で済むので、研究室全体としても非常に効率的に研究が進みます。
研究室の毎年のルーティンを効率化するために、マニュアルは重要なツールになるんですね
作り込まれたマニュアルは更新も差分修正で済む
では、どのくらい力を入れてマニュアルを作ればよいのか?という質問に関する答えですが、以下の3点を抑えることが重要です。
- 最低限装置が使用できるための必要な要素のみに絞る
- 説明書にないノウハウ的な要素は全て入れ込む
- アップデートをしやすいテンプレート、保存形式で作成、保存する
例えば何かの装置の使用方法のマニュアルを作成する際、その装置の説明書と全く同じ事をだらだらと書いてあるマニュアルを後輩が見てどう思うでしょうか?
本当に必要な要素がわからないし、そんな分かりにくいマニュアルを見るくらいだったら初めから説明書を見たほうがマシだと思いますよね。
自作のマニュアルでは、普段その研究室内で活用している最低限の機能、操作方法に絞って分かりやすく作成すべきです。
本当に必要なことだけ書いてあると、迷わなくても良いので助かりますね
逆に、説明書には載っていないけれど、あなたの中の独自の使用方法、流れといったノウハウ的なものがあれば、それは必ずマニュアルに入れ込むべきです。
例えば、
・こうすれば速く作業を進められる
・この機能を使う際は~分間の待ち時間を置くとなぜか上手くいく
・このタイミングでこのチェックシートを確認するとミスを防げる
など、あなたが独自に見つけた発見を入れ込んであげることで、後に同じ装置を使用する後輩が助かりますよね。
「ノウハウの入れ込み」が自作マニュアル最大の存在意義になります
最後に、ここまで作り込まれたマニュアルも、数ヶ月、数年間経つと必ずアップデートが必要になる時が来ます。
その時に、pdfファイルやTeXファイルなど、編集しにくかったりマイナーなファイル形式だと後輩の手間が増えてしまいます。
いつでもすぐに差分修正できるように、Wordファイルやテキスト形式で保存しておきましょう。
後輩が作ったマニュアルで自分も助かる場面も
研究室全体でしっかりとしたマニュアルの作成が習慣付くと、後輩が作成したマニュアルを見て新しい装置を気軽に使用してみたり、次の後輩指導が楽になるといった利点を感じるときが出てきます。
私自身も、博士課程後半ではそのような後輩の作成したマニュアルを活用する機会が非常に多かったです
研究室でマニュアル作成の文化がない人も、常に自分がマニュアルを作り続けなければいけないということでプレッシャーを感じる必要はありません。
最初こそ少し大変かもしれませんが、徐々に研究室内にマニュアル作成が当たり前だという雰囲気を作っていき、1年後、2年後にその恩恵を受けられる環境を少しずつ構築していきましょう。
自分自身も意外とすぐに忘れてしまうもの
さて、ここまではどちらかと言うと周りの人達との関わり合いの中で得られる間接的な利点を紹介してきました。
それ以外にも、自分自身が慣れているうちにマニュアルとしてそのノウハウを残しておかないと意外とすぐに忘れてしまうよ、ということもお伝えしておこうと思います。
「ここまでマスターした操作方法を忘れるわけないよ」
と思われる方も多いと思いますし、自分自身もこのような考えでマニュアル作成を後回しにしていたことが何度もありました。
ただ、人間というものは本当に物事を忘れることが得意な生き物で、半年もその装置や解析などに触れていなかったらかなりの部分を忘れてしまいます。
確かに、あんなに頑張った受験勉強の内容も今ではほとんど覚えてないですね…
忘却という逃れられない現象から自分自身を守るためにも、記憶がフレッシュなうちにマニュアルを作成しておきましょう。
測定・解析に対する理解が進む
マニュアル作成の過程で、その測定手法等に対する理解も進みます。
「この手順が必要らしいけどなぜなんだろう?」
「ムダに見える操作があるけど、他の方法で代替出来ないのかな?」
といった “気づき” をマニュアル作成中に与えてくれ、それを調べることで理解が深まります。
このような自分自身の成長もありますので、是非マニュアル作成には力を入れて取り組んでもらいたいなと思っています。
【あとがき】マニュアルを活用して効率的な研究活動を!
本記事では、研究室におけるマニュアル作成の重要性を紹介してきました。
マニュアル作成により、研究室活動を効率的に回すことができるようになれば、共著を含めた多くの業績を稼いで給付奨学金や奨学金返還免除の獲得に大きく近づきます。
スキル向上 ➞ 業績獲得 ➞ 金銭獲得 という流れを作るためにも、是非「自作マニュアル」というツールを上手く活用して欲しいと思います。
「自作マニュアル」で大学院生活で成果を挙げるための好循環を作り出しましょう
以上で「研究室における丁寧な後輩指導の利点」活用術の解説は終わりです。
ご不明点等有りましたら、お気軽にツイッター「@Washimaru_UNIV」までご質問ください。
お疲れ様でした!