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博士学生に企業就職を強くオススメする5つの理由

博士学生に企業就職を強くオススメする5つの理由

こんにちは、わしまるです!

わしまる大学では、地方国立大学や中堅私立大学の立場を上手く使い倒し「スキル・お金・業績」の3つの成果物を得る術について情報発信をしています。

わしまる

難関大学は内部での競争が熾烈だから、意外と地方国立大学や私立大学のほうが楽に成果を稼ぐことができることもあるんだ

今回は、博士課程の学生がそのままアカデミックに残るべきか?それとも企業就職すべき?という問いに対してお答えしようと思います。

  • 大学研究員(アカデミック)のほうが自由度が高くて総合的に有利!
  • 企業に行ってしまうと今までの業績が0になってしまう
  • そもそも博士課程まで進学したら企業に就職できる可能性が激減するんでしょ?

こんな風に、大学の研究員として続けていくか、企業に就職するか悩んでいる博士課程の方は多いと思います。

そんな方々のために、本記事では助教とメーカー研究員を経験した著者が企業、アカデミックの違いについて感じていることと、結論どちらが良いのか

ついてまとめていきたいと思います!

本記事の信頼性

わしまるは博士号取得後、助教を経てメーカー研究員として働いていますので、アカデミックと企業の良さ、悪さをともに経験してきました。

わしまる

アカデミックと企業どちらも触れたことのある著者が「身を持って感じた違い」を本記事で公開していきます!

【結論】大学研究員でなく企業就職すべき!

まず私自身の立場を明確にするために結論から申し上げます。

私は、博士課程取得後なるべく早い段階で企業就職すべきと考えています。

この結論に至った理由としては、以下の4点があります。

大学でなく企業就職をおすすめする理由
  • 【給料】文句なく企業のほうが給与体系が優れている!
  • 【安定】どちらも悪化しているが、今後博士号取得者は企業での生き残りが容易に
  • 【雑用】企業の作業分担の徹底度は素晴らしい!
  • 【自由】「大学のほうが自由」は一側面の考え方に過ぎない
  • 【業績】大学での業績は企業では理解されにくいが、逆はそうでもない

たかこさん

納得できそうなものもあれば、ぱっと見ではよくわからないものもありますね

わしまる

それでは、それぞれの理由について一つずつ詳細なお話をしていきますね


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【給料】文句なく企業のほうが給与体系が優れている!

給与比較する場合、一般的な統計データには生き残れた人たち(ほんの一部の准教授、教授)のデータがピックアップされているものも多く、単純な比較ができません。

ですので、私自身の給与、周りの研究者のお話をもとに話を進めていきます。

例えば27歳で博士号取得後、基本的にはポスドクや特任助教、助教を5年~10年間(32~42歳)続けることになります。

その間のアカデミックでの給与は、年収350万円~650万円程度(福利厚生、残業代込み)に収まる人が多いです。

一方企業では、この期間で年収400万円~900万円程度 (福利厚生、残業代込み) にもなります。

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たかこさん

かなり大きな開きがありますね!

この大きな違いは、以下のような理由からもたらされます。

大学と企業で大きな給与の違いが生まれる理由
  • 大学は年俸制、裁量労働制を取ることが多く残業代が発生しない(実質毎日サビ残状態)
  • 企業では年齢とともに安定して昇進するが、大学で准教授、教授に上がるためには熾烈な競争があり昇進が難しすぎる
  • 企業の福利厚生の手厚さが段違い

大学で助教をしていたときに本当にひどいと思ったのは、先生の殆どが夜中まで残業し、土日も休まず仕事をしていたにも関わらず、その間の残業代、休日出勤手当は全く支払われていなかったという点です。

絶対に取らないといけない数日分の有給も、書類上消化しながらも大学に来て研究している人ばかりでした。

たかこさん

それはひどい…

このように、超長時間勤務しながらもその間の給料が全く出ないことが大きな年収の広がりの一つの要因になっています。

わしまる

私も大学の頃とは比較にならないほど少ない残業時間にもかかわらず月額5万円(年60万円)は上乗せでもらえていますので、やはり企業は素晴らしいなと感じています

今まだ博士学生であれば、様々な支援(給付奨学金奨学金返還免除など)を受けられます。

しかし、ポスドク以上になるとそのような制度は全く受けられなくなるため、アカデミックの給料事情は非常に厳しいと言わざるを得ません。

また、アカデミックでは昇進が非常に難しいという点も年収が上がらない要因です。

准教授の公募になると200倍以上の競争率になることも当たり前で、40歳になっても助教、ポスドクという人も珍しくありません。

たとえその熾烈な競争に打ち勝ったとしても、同年代の企業研究者の同等以下の給料に収まってしまいます。

わしまる

准教授で数年働いた後に企業に転職した先輩は「転職直後に年収が50%以上上がった」とおっしゃっていました…

企業では家賃手当や家族手当といった福利厚生も大変手厚く、若いうちから大きな資産を築く事ができます。

たかこさん

若いうちからお金を投資に回すことができれば、複利の力で大きく資産を増やすことができますもんね

このように、残業代が出ない、昇進が困難、福利厚生が貧弱といった理由から、大学研究者の給料は企業と比較し圧倒的に不利になってしまうのです。

特に40代までは企業と大学との間に大きな給料の開きがある(企業>>大学)


【安定】どちらも悪化 / ただし今後博士の企業生き残りは容易に

安定かどうか=クビにされず仕事を続けらそうかどうか、という指標に関しては、企業・大学ともに悪化していると言わざるを得ません。

大学は1~5年程度の任期付き助教、准教授公募ばかりになっており、せっかく異動してもすぐに次のポストを探さないといけないという悲惨な状況に陥っています。

一方企業はと言うと、大学と比較すると長期間在籍することが可能であるとは言えます。

ただし、最近では「45歳定年制」や「新卒一括採用の廃止=中途・転職の当たり前化」が推し進められるような話が増えてきており、いつまでも同じポジションにしがみつくことができない状況になってきています。

日本社会全般に暗い雰囲気が漂っている状況ですが、企業に務めている博士号取得者だけは逆にこの社会の変化の波を有利に働かすことができます

たかこさん

なぜ博士の人だけは有利になるのですか?

一つのポジションに長くいられなくなるということは、どの職場に居る人でもこれまで以上に転職する機会が増える可能性がある、ということです。

では、どのような人が転職に有利なのでしょうか?

企業が中途採用する際に注目するのはその人がどのようなスキルを持ち、どのような実績を上げてきたかという点です。

わしまる

そのスキル、実績をもとに、今後自分の会社でも成果をあげてくれるかどうか、再現性の高い人物かどうか、を判断するんですね

博士号取得者は、まず博士号を持っているというだけで、一つの分野を極めた特化スキルを持っているということの証明です。

また、基本的にはそのスキルを生かした就職をしているはずですので、企業就職後もさらなるスキル向上、実績を上げている可能性が非常に高いです。

そのようなスキル、実績面で優れた能力を持つ博士号取得者は、今後ますます激化する転職市場でも非常に評価される人物であると言えるでしょう。

このように企業では高く評価される博士ですが、大学では同じように優れた博士人材だらけの中で相変わらず熾烈な競争をしており、アカデミックの待遇が改善される兆しは全くと言ってよいほどありません

そういう意味で、安定面でも企業を考えるほうが良いと言えるでしょう。

博士号取得者は今後ますます企業の中で有望視される人物になる


【雑用】企業の作業分担の徹底度は素晴らしい!

熾烈な競争を勝ち抜いて大学の中で昇進し、准教授。教授になるとバラ色の研究生活が送れるか、と言われるとそうでもありません。

准教授、教授になると、助教のときとは比較にならない量の雑用が降り掛かってきます

授業、研究費取得・管理、学生指導、授業、事務対応、学会運営、教授会等の大学運営、研究室管理者、業者対応、などなど、挙げだすとキリがありません。

大きな予算をあてて秘書さんを雇ったとしても、研究に割けるほどの十分な時間は確保できませんし、秘書さんの雇用に必要なお金も、いつまでも安定的に獲得できる保証はありません。

たかこさん

せっかく昇進しても研究に注力できないなんて、なんか悲しいですね…

一方で企業はどうかというと、十分な人数の事務員さんも配置されていますし、研究費の管理や人材育成、装置設計・管理は専用の担当部門があり、企業研究員は40歳、50歳になっても基本的には研究に集中できる環境が整っています

このように、ある意味「雑用」と言えるような業務が非常に少ない点も、企業就職を勧める理由になっています。

企業は部門間の役割分担がしっかりとしており、メインの研究活動に集中できる

【自由】「大学のほうが自由」は一側面の考え方に過ぎない

「大学のほうが自由に研究ができて良い」という意見も、アカデミックと企業研究を比較した際によく聞くお話です。

ただ、本当に全面に大学が自由である、と言い切れるでしょうか

確かに、自由に研究テーマが設定できるか、という点では大学に軍配が上がると考えられる面もあるでしょう。

しかしその自由に設定したテーマを実行するためには、当たり前ですが自分で必要な額の研究費を取ってくる必要があります

研究費を取るためには、優れたアイデアだけではだめで、その実現性を担保するための実績も必要です。

つまり、過去の自分の実績(論文、特許、学会発表)がなければ研究費を持ってくることはできないということです。

また、たとえ研究費を取れたとしても、上記項目で挙げた雑用の多さのもとでは、十分に満足して研究を進められる時間を確保することも難しいです。

このような状態で、本当に「大学では自由に好きな研究テーマを遂行できる」と言えるでしょうか?

企業ではたしかに全く新しい研究テーマを立ち上げることは難しいですが、企業内で行っている研究テーマの中から自分にあったテーマを見つけ、あるいは関連テーマを立ち上げて研究することはそれほど難しいことではなりません。

わしまる

「自由」といっても様々な側面があり、企業でも大学でも完全に好きな研究を満足行くまで遂行できることは稀であると言えます

企業でも大学でもある程度の制限の上に研究活動を遂行していかなくてはならない


【業績】大学の業績は企業では理解されにくい / 逆はそうでもない

最後に、業績について触れておこうと思います。

昇進するにしても転職するにしても、研究員にとっては研究業績は非常に重要になります。

企業では、主に特許やマネジメント能力が評価項目として注目されます。

特許に関しては単純に出願件数によって実績を示すことができますし、マネジメントに関しても「どのような規模(人数、金額)のテーマを、いくつ管理してきたか」というシンプルな指標でアピールすることができます。

これは大学でも十分に評価される指標で、実際に多くの特許を書いていたり、大企業で管理職だった人が何人も大学教授、准教授として転職してきた例を見たことがあります。

しかし、大学から企業に就職する場合、「論文数や学生を何人面倒を見てきたか」という項目では、その人が企業でしっかりとマネジメントできるか、実績を挙げられるかということはなかなか評価が難しいという実態があります。

実際に、そのような項目は転職活動の際に必ず提出する業務経歴書にそのまま書いても評価されないため、企業向けに脚色しながら書き換えなければならないというお話を聞くことが多いです。

そういった意味でも、まずは広く業績として認められやすい企業での実績を積み、その後改めてアカデミックに戻るという方向性が賢い選択の一つだと言えます。

たかこさん

企業での実績は今後のキャリアに有利に働きやすいんですね

企業の実績は転職時に評価されやすい


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【あとがき】企業 or 大学では企業就職に軍配!

本記事では、企業とアカデミックを比較し、特に博士課程の学生がどちらの就職を目指すべきかを説明してきました。

本記事のポイントまとめ

  • 【結論】大学研究員でなく企業就職すべき!
  • 特に40代までは企業と大学との間に大きな給料の開きがある(企業>>大学)
  • 博士号取得者は今後ますます企業の中で有望視される人物になる
  • 企業は部門間の役割分担がしっかりとしており、メインの研究活動に集中できる
  • 企業でも大学でもある程度の制限の上に研究活動を遂行していかなくてはならない
  • 企業の実績は転職時に評価されやすい

結論は、アカデミックに残るよりも企業就職したほうが良いという意見となります。

企業では、生活と仕事のバランスがしっかりとしている上で、雑務が少なく研究活動にも集中できる環境が整っています。

わしまる

もう少しで就活が始まる、あるいは現在就活真っ只中の人は、オススメの就活の進め方を以下の記事で分かりやすく解説していますので是非参考にしていただけたらと思います。

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ただ、私自身はアカデミックの魅力も十分に理解しているつもりでして、どうしてもアカデミックに行きたい人は一度企業で部長級にまで上り詰めてから准教授や教授で学術の世界に戻る選択肢が良いのではないかと思います。

わしまる

最初から最後まで大学に残り続けるにはどうしても多くのリスクと犠牲が伴ってしまいますね

以上で「博士課程の学生が企業と大学どちらに就職すべきか?」に対する回答、解説は終わりです。

ご不明点等有りましたら、お気軽にツイッター「@Washimaru_UNIV」までご質問ください。

お疲れ様でした!


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