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学会予稿の最速作成8ステップ!構成例を元に徹底解説

学会予稿の最速作成8ステップ!構成例を元に徹底解説

こんにちは、わしまるです!

わしまる大学では、地方国立大学や中堅私立大学の立場を上手く使い倒し「スキル・お金・業績」の3つの成果物を得る術について情報発信をしています。

わしまる

難関大学は内部での競争が熾烈だから、意外と地方国立大学や私立大学のほうが楽に成果を稼ぐことができることもあるんだ

今回はそんな3つの成果物のうち、「業績」を量産するために重要となる学会予稿(アブストラクト)の作成方法に関してお伝えしようと思います。

  • 初めての学会なんだけど一体何から書いたらいいの?
  • 何回か書いてるけどすごく時間がかかるから辛いです…
  • テンプレがあると便利なんだけどなあ…

このように学会の予稿作成に大きな負担感を感じてしまっている人が多いと思います。

この記事ではアブストラクトの型を理解し、「楽に・素早く」作成する方法ついて、わかりやすく解説します!

本記事の信頼性

わしまるは大学院時代に、22 件の国内・国際学会に参加し8 件の表彰を受けました。

また、研究室の後輩の予稿も添削し、共著の学会発表はトータルで55 件積み重ねてきました。

わしまる

大学生活で貪欲に「業績」を稼ぎ続けてきたノウハウを本記事で公開していきます!

予稿(アブストラクト)の基本的な型を知る

まずは予稿の全体像を紹介していきます。

基本的な型が決まっていると書き出しがスムーズになりますよ。

予稿テンプレート

学会のアブストラクトは、基本的に上図のような8つのセクションに分けられます。

初めてアブストラクトを作成される方は、図面の数字の順番で作成していくことをおすすめします。

おすすめの予稿作成手順
  1. 実験方法
  2. 結果
  3. 考察
  4. 背景
  5. 課題
  6. 提案手法
  7. タイトル・著者情報
  8. 引用

わしまる

それでは順を追って詳細な書き方を説明していきますね

基本的な型を知ることで予稿作成の負担感を軽減できる!

① 実験方法(1~2文)

学会の予稿の書き出しですが、まずは変えようがない事実から書いていきましょう。

学会の予稿を書こうとする段階で、既にある程度実験データ取得を進めていると思います。

実験方法は変えようがありませんので、まずはここから記入します。

事細かにに書く必要はないので、必要な要点、数値のみをピックアップして1~2文程度で記入してみて下さい。

例えば、仮にあなたが「有機太陽電池に電子線照射することで発電効率を5%向上させる新規製造手法を開発」したとします。

(分野外の著者が下調べ無しで考えた例ですので、技術的なツッコミはご容赦いただけると幸いです…汗)

その場合、以下のような感じで文章を作成してみましょう。

記載例~実験方法~

まず、超音波洗浄した基板上にA:B:C=1:1:3の割合で混合させた液体を滴下し、120℃の真空加熱炉で乾燥させた。

本基板を真空装置に導入し、10^-5 Paの真空度で300 keVの強度の電子線を照射した後、基板上に電極を蒸着し発電効率を測定した。

まずは「変えようがない事実」から書き始める!

② 実験結果(3~4文)

出てしまった実験結果も変えようがありませんね。

こちらも得られた結果を要点を絞って説明していきましょう。

記載例~実験結果~

Fig. 1に、電子線照射時間と発電効率の関係を示す。

照射時間の増加とともに発電効率が向上し、照射時間20分で最大発電効率20%を得た。

このときの結晶構造をX線回折法で評価したところ、電子線照射によって非晶質成分のピークが増大していることを確認した。

照射前には存在しなかった非晶質部割合が、30分の電子線照射により30%まで変化した。

予稿差し込み図面

実験結果の説明の際には基本的に図面を1つ程度入れます。

自分の結果を1枚で表す図面(グラフ、概念図)を作成して貼り付けましょう。

図面のサイズですが、極端に小さくも大きくもなければOKです。

最終的に文量が少なかったり多かった場合のスペース調整にもなりますので、図面は必ず1枚程度入れておきましょう。

「1枚で研究内容が伝わる図面」を入れる!

③ 考察(2~3文)

考察では、得られた結果から考えられる要因を論理的に説明していきます。

最初の方はなかなか「論理的に」というところが難しいと思いますので、研究室の先輩や教授と相談しながら筋の通った話を組み立てていきましょう。

記載例~考察~

X線回折測定によって、電子線照射が結晶構造を部分的に崩し非晶質化したことが示された。

過去の文献にて、特定の割合非晶質成分が含まれることで、キャリア拡散長が伸び光電変換効率が大幅に向上するすることが計算によって提唱されている[2]。

本研究で新規に導入した電子線照射プロセスにより、膜の均質性を維持しつつ非晶質割合を精密に制御することで、発電効率を改善可能であることを明らかにした。

また、考察に向けて十分な裏付けデータが取れてない、という状況もあると思います。

これは常套句なのですが、予稿の最後に

「これらのデータから、~が起こったと予測している。発表では、A測定やB観察の結果も踏まえて議論する。」

と書くことで、実際のデータ出しを後回しにすることが出来ます。

予稿提出日から発表までに2ヶ月以上間があることも珍しくありませんので、その間に十分にデータが取れる可能性のある測定データを挙げておきましょう。

④ 背景(3~4文)

さて、ここからがアブストラクト作成の本番であると言っても過言ではありません。

たかこさん

実験結果や考察は意外とサクッと書けそうでしたもんね

記載例~背景~

持続可能社会に向けて「脱炭素化」が強く求められている中、化石燃料に頼らない再生可能エネルギーの需要はますます高まってきている。

太陽電池はシリコンを始めとする無機材料を用いたものが精力的に開発、製造されてきたが、コストの高さや利用可能場所の制約から、近年の発電量割合の増加は頭打ちとなってきている。

有機太陽電池は塗布法と呼ばれるシンプルなプロセスで製造されるため、無機太陽電池と比較し安価に製造可能である[1]。

また、フレキシブル基板上にも膜形成することができ、幅広い場所、シーンにおいて太陽光エネルギーからの発電が可能になると期待されている。

背景の基本的な考え方ですが、大きな背景 ➞ 小さな背景に絞り込むように書くことが重要です。

わしまる

急に「有機太陽電池」の話をされても「なぜそんな研究をする必要があるのか?」が読者は理解できませんよね

今回の場合は、

脱炭素化>再生可能エネルギー>太陽電池>有機太陽電池

と絞り込みを行なっています。

最初の予稿作成では背景が一番むずかしいと思いますが、今後何回も学会に参加する際にも背景は使い回し(コピペ)が効くので、頑張って作っていきましょう。

もちろん完璧なコピペはダメですが、言い回しを変えたり少し違う角度から切り込んでみたりすることで大枠は使い回せるようになります。

「大きな背景」➞「小さな背景」に絞り込むように書く!

⑤ 課題(1~2文)

このあたりから、これまでに書いてきた事柄を上手く繋げるようなストーリー作りが必要になってきます。

課題では「④背景」と「②実験結果」を繋げ、本研究が社会的課題を解決するものであると言い切るための伏線を張る役割を果たします。

記載例~課題~

しかし、有機太陽電池は開発が進んでいる無機太陽電池と比較して発電効率が低いという課題がある。

長年に渡る研究開発によって有機太陽電池材料の均質膜作製技術が開発されてきたが、近年では発電効率が頭打ちとなってきている状況にあり、従来の枠にとらわれない新たなアプローチが求められている。

上の例の場合、「④背景」に記載した有機太陽電池の重要性を受けながら、「②実験結果」で達成した発電効率の改善に繋げられるような課題(伏線)を定義しています。

この「課題」に関しても、基本的には一度ストーリーを作ってしまえば他の学会でも使い回せます。

1年以内くらいの学会でテーマが大きく変わるようなことはなかなかありませんので。

ただ、こちらも得られた結果に合わせて要点の比重を変えることが必要になる場合があります。

「要点の比重を変える」というのは、例えば今回の例で言うと、

  • 得られた結果:発電効率向上 ➞ 背景:有機太陽電池の変換効率が低かった
  • 得られた結果:耐久性向上 ➞ 背景:有機太陽電池の劣化が早かった
  • 得られた結果:製造コスト低減 ➞ 背景:有機太陽電池の製造プロセスが高価だった

といった感じです。

得られた結果に合わせて、柔軟に変えていきましょう。

「課題」は研究結果をすごいものだと思わせるための伏線!

⑥ 提案手法(1~2文)

提案手法では、「⑤課題」を解決しうるような手法、つまり既に記載している「①実験方法」が有効である可能性がある、ということを説明していきます。

記載例~提案手法~

本研究では、有機太陽電池の発電効率を根本的に改善するプロセスを実現するため、結晶性を制御する手法の開発を目指した。

非晶質成分が一定の割合で存在することで発電効率が向上することがシミュレーション結果から示されており[2]、結晶構造を変化させられる電子線照射を施し、発電効率におよぼす影響を調査した。

これで全てのストーリーが繋がりましたね。

⑦ タイトル

先程説明した「⑤提案手法」があなたの研究のオリジナリティとなりますので、この提案手法を一言で過不足無く表すタイトルを考えていきます。

記載例~タイトル~

発電効率向上を目指した電子線照射による有機太陽電池の非晶質成分制御

また、タイトルに関する注意事項ですが、なるべく特定の要素を入れ込んで狭いところまで絞ったタイトルが理想です。

ぱっと見た人がタイトルからだけでも想像しやすいということもありますが、一番はこのテーマ周辺でいくつかの学会に参加する可能性があるからです。

広すぎるタイトルにしていると、次に似たような内容で学会参加する際に違いが分からず、被り=重複投稿だと見なされかねません

なるべく狭く絞ったタイトルにし、違う学会で出しても「違う要素がある発表だ」と分かってもらえるようにしましょう。

「タイトル」は特定の要素を入れ込んだ限定的な内容にする!

⑧ 引用文献

最後に、これまで引用してきた参考文献を記載して終了です。

参考文献情報を載せるだけですが、2~3行分のスペースを使ってしまいます。

ですので、全体的な文量が多すぎたり少なすぎた場合は、それに合わせて引用する文献を増減させて調整しましょう。

【あとがき】予稿は30分で作成できる!

本記事では、予稿の具体的な作成手順を紹介してきました。

本記事のポイントまとめ

  • 基本的な型を知ることで予稿作成の負担感を軽減できる
  • まずは「変えようがない事実」から書き始める
  • 「1枚で研究内容が伝わる図面」を入れる
  • 「大きな背景」➞「小さな背景」に絞り込むように書く
  • 「課題」は研究結果をすごいものだと思わせるための伏線
  • 「タイトル」は特定の要素を入れ込んだ限定的な内容にする

学会の予稿はA4用紙1枚であることがほとんどですので、文量としてはそこまで多くはありません。

適切なポイントをしっかりと押さえて作成することで、非常に短時間で仕上げることができるようになります。

わしまる

2回目以降の予稿作成は30分で完了させることも不可能ではありませんよ

学会参加は受賞の可能性もあるため、給付奨学金獲得に向けて重要な業績稼ぎの土台となります。

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以上で予稿(アブストラクト)作成のポイント解説は終わりです。

ご不明点等有りましたら、お気軽にツイッター「@Washimaru_UNIV」までご質問ください。

お疲れ様でした!

【おまけ】わしまるの 使って良かった👍・悪かった👎

モバイルWi-Fiルーター WiMAX2+

持ち歩きのできるWi-Fiルーターです。自分の行動範囲では地下鉄以外なら基本使用する事ができました。自分の使用していた頃には3日間で10GBの制限がありましたが今はどうなんでしょう…?その制限以外はデータ使い放題だったので非常に使いやすかったです。学会や共同研究で県外出張がたくさんあった修士~博士の期間にめちゃくちゃお世話になりましたね🚄

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